
11.07.28
2005衆議院から現在まで、国民が求める政策は?
小泉郵政解散から現在まで、
国民は国政選挙でどのような意思を表明して来たのか?
2011.07.26 MICG 大上
昨今、政治は混迷を極めている。
特に今年に入ってからが、酷い。東北大震災が発生から以降の混乱は、被災者という現実の被害者が居るだけに、政治家に対して敵意すら抱きたくなる。
しかし、現状はすべからく国民の選択の結果である。
私たちは、自らが行う選択に関して、来るべき結果の保証を受けられる訳ではない。例えば、2009年衆議院選挙における民主党のマニュフェストに関して、子供手当てや普天間基地の移設問題、郵政民営化の見直しなど、果たしてどの程度の投票者が真剣に支持していたのかは判らない。であるが、それが足枷となり現在のような混迷がもたらされている事もまた、事実である。
そういった意味で、国民はこれまでどのような選択を意思として行ってきたのか、振り返って考えてみることは重要ではないか?その分析結果に基づいて、政党や政治家は選挙に向けた自らの政治的主張とその柔軟性を設計すべきであるし、投票者は投票対象の政党や政治家を吟味すべきである。そのような繰り返しを経て、国民と政治家の双方が成長する事が可能になる。
余り古い時代の事を題材にしても既に記憶があいまいな部分も大きいので、ここでは2005年の小泉郵政解散から現在まで行われた、4回の国政選挙に関して分析を試みる。現在、この4回の国政選挙に関して示された民意に関して、解説として良く語られるストーリーは、以下のようなものであろう。
・2005年の郵政選挙で大勝したものの、小泉構造改革路線はひたすら破壊を行っただけで、何も造らなかった。結果、貧富の差は広がり日本人の心には荒廃がもたらされた。
・その反動で生まれた、「国民の生活が第一」の民主党政権はしかし、政治家個人の技量や政権運営の未熟さと、財源を含むマニフェストの一部が実現不可能なものであったため、結果として行き詰っている。
・その結果、2010年の参議院選挙で自民党は勝利し復調の途上にある。しかし一方で、自民党そのものに関しても2009年までに愛想を尽かされた感が有り、2010年の参議院選挙に於いては、第三の選択肢としてみんなの党が躍進した。
・次の総選挙では、国民は自民党を政権政党として再び選択するだろうか?みんなの党の勢いは続くのか?次の選択は、極めて読み難い状況にある。
筆者は、そのような状況を分析するため、国民の政党選択の結果を最も端的に表すであろう「比例区の政党投票数」を時系列で分析してみた。その結果は、以下に示すような驚くべきものであった。

この分析結果から、以下の事が言えるだろう。
・民主党は2010年の参院選で敗北したが、2007年以降得票率第一位の座を保っている。
・自民党の得票率は、2005年の38.2%から選挙毎に単調減少で、2010年参院選では24.1%まで下落し、復調の途上とはとても言い難い。
・社民党の得票率に関しても同様に、2005年の5.5%から2010年には3.8%まで減少しており、滅びゆく政党と言える。
・国民新党は、1.7%程度をうろつく得票率で低迷しており、政投としての存在意義は無い。
・2010年の選挙で、みんなの党は13.6%という驚くべき得票率を得た。これは、得票率からみれば2009年衆院選の民主党支持者が、そっくり流れたとも見る事が出来る。
この結果に関して、様々な分析が試みられている。筆者はここで、一つの大胆な仮説を立てて見た。それは、「国民は2005年以来ずっと、小泉構造改革路線を支持している」というものである。以下、その理由を述べて見る。
・2005年:自民党の守旧派の勃興に不快感を隠せなかった国民に対し、小泉は「分裂選挙」の挙に出た。結果、小泉構造改革の支持者たちは小泉の自民党を選択し、小泉政権においても抵抗勢力に代表される自民党守旧派に懐疑的で、政権交代を望んでいた国民の支持を取り戻し、勝利を収めた。
・2007年:国民は、自民党守旧派に妥協的な安倍政権に倦み、結果として政権交代による構造改革を改めて期待した結果、民主党に勝利を与えた。
・2009年:首班交代を重ねる毎により守旧的になる自民党に愛想を尽かし、国民は10兆円単位の大幅な予算の組み替えを主張する民主党に、構造改革を期待して大きな支持を与え、政権交代を選択した。
・2010年:政権交代の結果、連立与党としての社民党や国民新党に振り回され、政権運営に幼稚な民主党に懐疑的になったところ、小泉構造改革路線の後継を期待させるみんなの党に、大きな支持を与えた。
戦後66年を経て、戦後の経済成長に大きく貢献した「1940年体制を原型とした日本型経済システム」は、もはやその寿命は尽きてしまった(参照:http://business.nikkeibp.co.jp/article/topics/20110126/218155/?P=1)。その事を、国民は理解しているのではないか?かつての小泉政権のように、郵政を始め既得権益にどんどんと切り込み、予算や人材の使い方を変え新しい国家の運営システムを構築する、2005年以降国民は一貫して、そのような政権を求めているのではないか?
若さだけが売り物の政治家や、数だけを頼みにするようなポピュリズム政治にも飽き飽きとして来た。今こそ、国の新しい形を創造し、それを実現する為に小泉元首相の後継者として国家システムの総改革を担う、本格的な保守、そして現状を革新する政権を願ってやまない。
別紙:「新成長戦略」を実現するために
2011.07.21 MICG 大上二三雄
1. グリーン・イノベーションによる環境・エネルギー大国戦略
(ア) 地域エネルギー(ガスコジェネ、燃料電池、再生可能エネルギー等の分散エネルギーマネジメント)を促進する規制・制度改革
① 一般電力会社(9電力会社)を優先した規制・制度を大幅に改革
(イ) 再生可能エネルギーを法制度上の公益として認定
① 一般電力会社と同様に公益として認定の上、その推進にあたって私権の制限を一定程度許容
2. ライフ・イノベーションによる健康大国戦略
(ア) 従来の一部開放・改革から、利用者視点、地域重視の医療・介護へ大きくスタンスを転換
3. アジア成長戦略
(ア) 規制・制度のグローバル化を推進しETAやTPPに備える(交通、著作権、金融、等)
4. 観光立国・地域活性化戦略
(ア) 「総合特区制度」の積極的推進
(イ) 農林水産業の規制・制度改革を止めない
(ウ) 韓国、中国に負けず、国策としての「メディア・コンテンツ産業」推進
① 文化と観光行政を一元化した韓国は、コンテンツ産業に国費を投入しコストセンターとしてアジアに普及、韓国製品のブランド向上効果を実現しつつ周辺産業で利益を稼ぐ
② 国策を推進する中国とは、外交的交渉力を持った政策窓口が必要
5. 科学・技術・情報通信立国戦略
(ア) 重点産業化の促進(韓国は一国一社を重点育成、米国はベンチャーを含む強い一社のみから購入で強者を選択、日本は一国四社+ベンチャー四社をたれ流し的平等支援の現状からどう脱却するか?)
6. 雇用・人材戦略
(ア) 雇用流動化と産業振興の為、現状宙に浮く派遣業法の改悪は止める
7. 金融戦略
(ア) 日本がアジアに対して持つ最大の資産をどう活用するか?JBICは資金を用意して日本企業をプロジェクトに押し込むが、このような過保護は持続可能ではない。
8. 政治主導が必要となる重要共通施策
(ア) グローバル基準の積極適用による内なるグローバル化の促進
(イ) 省庁横断テーマの洗い出しと改革システムの設計
(ウ) 時代に合わせた省庁間の管轄変更の促進
(エ) 在外公館の経済外交機能強化、具体的にはジェトロ等対外組織をリニューワルして、日本版IEシンガポール(International Enterprise Singapore)、シンガポールEDB(Economic Development Board)を設立し、在外公館の経済担当公使と連携。
以上

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変革期における次世代経営者の育成法~「俯瞰する視点とぶれない軸」をつくる~
開催日時:2011年5月11日(水)13:30~17:00
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開催日時:2011年2月9日(水) 13:30~16:00



